Travels with Charley
Feb. 3, 1999 (WED)
本なんか日記に登場するのは初めてだ.
え,この人小説なんて読むのぉ? とびっくりしている人もいるだろう.
今はもう週刊漫画を読むのもやめた小説派なのである.
しかし,今まではスパイ小説ぐらいしか読まなかった.
(Forsyth
とか Clancy とか,
Fleming
は全部読んだな.).
で,何故か日記ページに今日読み終えた Steinbeck の本について書いてみる.
急に,文学的な作家の本を読み出すようになった.
昔,NYの中高にいたころいろいろ読まされたけど,英語の授業がきらいで,
殆ど興味を持たないまま宿題をこなしていたという状態だった.
私は理系なのである.
じゃ,何故,今更 Steinbeck??
話は簡単なのである.
理由は,ここにある.
Bruce 自身は最初は小説でなく映画で知ったというが,Tom Joad とは何者?
へんな名前と思いながら,95年の12月(まだ日記ページがなかったなぁ),
某学会のために渡米した私は初めて生Bruceの演奏を2回もみることができた.
そのとき,5番街の Barnes and Noble で The Graphs of Wrath を買ったのである.
買った時,カウンターの姉ちゃんに,"oh, this is my most favorite book!!"
とか言われて,Springsteen の曲に出て来たから買ってみたの,
何ととても答えられなかった.
(余談だが,先月渡NYしたとき同じ B&N で Bruce の詩集の Songs を購入した.
Springsteen ファンにとっては must アイテムである)
しかし,この本は3年間も自宅の階段の上に放置されていた.
どうもあのオレンジのペンギンスタイルの本は生理的に受け付けない体になっていたようだ.
先月,ひょんなきっかけで,この本を手にすることになる.
これまた単純でその日まで読んでいた本をどこかに忘れてしまったからであった.
この間買って来た Forsyth は読みつくしてしまい,
Clancy はちょっと本が厚すぎるので読む気になれない.
でかける前に本がなく,困っていた私は階段においてあったオレンジな本を手にしてしまう.
おれは単純な人間なのだ.
うーむ.あまり文学的なセンスのないおれでもこの本はすごいと分る
(本当か?分っているつもりにしておこう).
難しい,美しい,おれが絶対思い付かないような表現を使っていろいろなものが活字になって登場するが,
それ以上にシンプルで最も基本である人間の気持ちを表現する力にすごさを感じた.
やはり偉大な作家なんだ.これはまさにはじめて Springsteen の The River を
ちゃんと聞いたときの (not just hear, but listen) 気持ちと同じだった.
そして,TGoW を読み終えそうだった夜,おかいものくまを探しに渋谷にでたついで,
彼女に奨められた Travels with Charley を某本屋で買ってみた.
これまた,めちゃ面白い.いつの間にか,さりげない
Steinbeck の表現を読みながら,電車の中で一人笑いをしている.
端からみると不気味であろう.昔のアメリカを旅している話ではあるが,
今でも十分当てはまる人と人の出会いのとき生じる微妙な人間関係を描いたり,
Steinbeck の正確がきめ細かく分る,なんというか,
心が通じ合うものを発見できる喜びなど,すごく楽しい本である.
そういえばこんな表現もあったなどと思い出させてくれる,
近年日本語な暮らしが続く私にとっては感動で溢れる本であった.
是非,お薦めしたい.ちゃんと英語で読んでね.It's only about 200 pages.
しかも上の写真で分るようにこいつはオレンジじゃないぞ.
私が Springsteen を発見したときの話についても今後どこかで書きたいと思っている.
Demand があれば,近いうちに書いてみよう.
とにかく,
E Street Band を再結成させてツアーをすると事実が発覚し,
最近人生楽しいことばっかりだ.このツアーみれなかったら,おいらは泣いてしまう.
来日してくれるのであろうか? それともまた学会活動か?